もともとは、計画無痛分娩のはずでした。
ただ、入院の予定日は、先生の方針もあってギリギリまで決めないことに。
しかし、どうも赤ちゃんの位置が高くて出産の兆候がないらしく、39週を過ぎても予定日が決まらなかったんです。
そのうちに、陣痛が来ちゃいました!
計画無痛分娩のはずが、自然に陣痛が来ちゃっての無痛分娩の体験談です。
ついに、恐れていた日が来てしまったよー。
しかも高齢出産なんです〜。
陣痛が来てからの無痛分娩を体験した!
予兆は全くなかったんです。
陣痛の予兆は全くなかった
その日はいつも通り、深夜0時ぐらいにベッドに入りました。
寝付けなくてうだうだ過ごしてましたね。臨月になってからは、寝付けないことが多かったので、そのこと事態は気にしていなかったのですが。
深夜2時ぐらいに、お腹の張りを感じて目が覚めます。
このとき、ちょっとお腹が痛くて・・・でも、生理痛以下の痛みだったから、これは前駆陣痛だよねと。
だけど3時間たっても痛みが治まらず。しかも、寝れないぐらいには、痛くなってきました。
陣痛の始まりの痛み
もしかしたら、これ陣痛かしら?
なんか、噂に聞くほど痛くないんだけど?
痛みが治まらなかったので、朝の5時ぐらいに陣痛計測用のアプリを入れて、痛みの間隔を測ってみたところ。
15分おきぐらいに規則正しく、痛みが強くなったり弱くなったりを繰り返しているじゃないですか!
でもまだ、陣痛という気がしなくて・・・。
ふとトイレに行きたくなって行ってみると、なんと「おしるし」が出ていました。
おしるしの痛みは特になかった
うわー、パンツ真っ赤。
でも、全然気が付かなかったよ。。
全く気付いてなかったけど、わりとドン引きするぐらいの出血。
このときようやく、これはさすがに陣痛で間違いないだろうと確信しました。
でも、どうしてこんなに陣痛に気付くのが遅れたのかというと・・・陣痛って初期の段階から、もっと痛いものだと思っていたんです。
よくドラマとかで、「うっ!」となって倒れたりするじゃないですか?あのイメージでいたので、倒れるぐらい激しいものだとばかり。
それと、「何か未体験の感覚があるはず」という思い込みもありました。
助産師さんも、「陣痛がきたら絶対分かりますよ〜」って言ってたし。
でも私の場合は、全く分かりませんでした。
「来た!これが陣痛だ!」という特別なものは感じなかったんです。
やっぱり個人差、大きいんですかね?
陣痛の痛みはどれぐらい?
ついに陣痛が来てしまったと思い、急いで病院に電話しました。
そしたら、「すぐ来てください」とのこと。さっそく旦那と一緒に病院に向かいます。
出産用の入院セットは、玄関に準備しておいたのでバッチリです。
陣痛がだんだん強まる
今はまだ耐えられるけど。
陣痛って、どこまで痛くなるんだろう。。
病院に向かっているときには、すでに生理痛より痛くなってました。
ググーっと、下腹部を押さえつけられるような痛みが、定期的にやってきます。
聞いていたとおり、だんだん痛くなるものなんですね。
LDRで陣痛はいよいよ本格的に
30分ぐらいして病院に着くと、すぐにLDRに入れてもらいました。
助産師さんに確認してもらったところ、子宮口もすこし開いていたそうです。
隣のLDRでは、すでに自然分娩中の妊婦さんが「まじ死ぬー、ウギャギャー、グググアアァー」と絶叫中・・・。
そら恐ろしかったです。
私には絶対ムリと思いました。
助産師さんは、「フフフ、ビックリしますよね〜」とか冷静そのもの。慣れっこなんでしょうね。
頼りにしてます助産師さん!
そうこうするうちに、最初はたいしたことなかった陣痛も、かなりの痛さに。
LDRの上でうずくまって「これは痛いぞ」って唸ってました。
余計なことを考えている余裕はもうありません。
陣痛の痛みはどのくらい?
先生が出勤してくるまでに、もっと痛くなったらどうしよう。
「先生が来たら診てもらいますからねー」と助産師さんに言われてたけど、まだ朝の6時過ぎ。
そこから2時間ぐらい耐えて、朝の8時ぐらいになって、ようやく担当の先生が来てくれました。
待ってる間にかなり痛くなっていて、立ち上がるのが無理なほど。仰向けに寝ているのでさえ辛くて、うつ伏せ寝で悶ていました。
陣痛ってどんな感じ?
私の場合ですが、陣痛ってずっと痛いわけではなく、寄せては返す波のような感じでした。
波が来てるときは悶えるほど痛いけど、波が引くと痛みも弱まりました。
ちなみに、痛みの種類でいったら、私の陣痛はものすごい鈍痛。
ズズーンと重い痛みがやってきて、弱まると軽い生理痛みたいな。
この辺りは、人によって違うのかもしれませんね。
ずっと助産師さんに、腰をさすってもらっていました。
その頃うちの旦那は、麻酔の処置が終わるまで立入禁止だったので、個室でアタフタしていたそうです。
無痛分娩の麻酔のあとの痛みは?
いよいよ麻酔の出番です!
無痛分娩の注射の痛みは?
麻酔の用意をした先生がLDRに入ってきて、すぐに取り掛かってくれました。
最初に、硬膜外麻酔の管を背中に入れるための麻酔をするとのこと。
ややこしいんですが、硬膜外麻酔をする前に、その処置をするための麻酔の注射があります。
いきなり太い管(カテーテル)を、背中にぶっ刺したら痛いですからね。(汗)
というわけで、まず注射がありました。でも、背中がチクッと感じたぐらいで、全然たいしたことなかったです。
このあと、いよいよ麻酔の管(カテーテル)を背中に挿れます。
無痛分娩のカテーテルを挿れる痛み
分娩台の上で横向きになって、体育座りするような感じで背中を丸めて待ちました。
じっとしての辛いんですよね。陣痛がもっと強くなっていたら、この姿勢をキープするの無理だったかも。
麻酔の準備が終わったみたいで、「麻酔の管を入れてきます」と言われました。
その後、背中をググーッと押される感覚が!
身体がちょっと前に動くぐらい、グイグイ押されました。でも、全然痛くない!
うわー、背中から何か入ってる〜。
全く痛くないけど、違和感〜。
処置が終わったあとは、分娩台の上で仰向けに。
背中には麻酔の管が付いている状態だけど、不思議と仰向けになっても邪魔じゃなかったです。
麻酔の方は、少しだけ投入されている状態。
このあと、点滴と一緒に陣痛促進剤もいれていき、お産の進行を待ちました。
そうそう麻酔が終わった後、ようやく旦那も入室OKに。
大丈夫〜?
このあとは、心配そうな顔をした旦那が、ずっと付き添ってくれましたよ。
無痛分娩で麻酔を追加するタイミング
麻酔の処置も終わったし、
麻酔はシッカリ入っているものだと思ってました。
少し時間がたったあと、再び陣痛の強い痛みが襲ってきました!
助産師さんに「痛くないんですか?」と言われて、「えっ、もちろん痛いですけど!?」と、私にとっては謎なやり取りが・・・。
ここでようやく、「痛い」と言わないと麻酔を追加してもらえないことが分かりました。
どうやら、無駄に耐えてしまっていたようです。
麻酔をお願いしたら、先生を呼んでアッサリ麻酔を追加。背中に冷たいものが上から下に流れる感覚があって、すぐに効いてきました。
痛いって言わなきゃ駄目だったのね。
もっと早く言えば良かった・・・。
麻酔をした後の陣痛の痛みと感覚
陣痛の痛みはなくなったのに、不思議とお腹のハリとか赤ちゃんの動きは分かるんです。
感覚的には、足がしびれているのに似てるかな。
この後は、しばらく仰向けになったまま、お産が進行するのを待ちました。
すると待っている間に、隣のLDRから「おぎゃー!!」という声が。
お隣さん無事に産まれたみたいです。もの凄い絶叫を聞いていたので、他人事ながらもホッとしました。
しかし麻酔がなかったら、私も絶叫になっていたかと思うと・・・恐ろしい。
麻酔をしたあとのトイレ
無痛分娩の麻酔が効いたあとは、尿意を感じなくなりました。
でも、大丈夫。助産師さんが定期的に尿を取ってくれましたので。
尿道に管を通して?おしっこを取ってくれましたよ。
もちろん、痛く無かったです。
と、ここまでは順調だったのですが。。
分娩中にまさかの緊急事態!!
途中までは、痛みのない幸せなお産でした。
まさに期待していた通りの、優雅な無痛分娩によるお産です。
「このまま順調に進むのかな?」と、思っていた矢先。
胎児の心拍数が下がって、まさかの緊急事態に!
胎児の心拍数が低下
分娩中は、胎児の心拍数とお腹のハリを測定するNSTと呼ばれる装置がセットされます。
この装置、胎児の心拍数が一定ラインより下がると、「どぉるどぉるどぉる」という不気味な警告音を出してくれます。
本当にこれ、なんでこんな音にしたんでしょうか?空気読めなさ過ぎです。
そして、まだ私のお腹の中にいる赤ちゃんですが、これまでの心拍数は140〜160ぐらいが平均。
ところが、だんだん80ぐらいに下がって、「どぉるどぉる」と警告音がすることが増えてきました。
それがしばらく繰り返されたあと、心拍数が60ぐらいまで一気に下がったんです。
必死の酸素マスク
心拍数が下がったあと、LDRは緊迫した空気に。
助産士さんも2人に増え、先生が急いでやってきました。
酸素マスクがあてがわれ、深呼吸を繰り返してとの指示。
も〜とにかく必死で深呼吸してましたね。「赤ちゃんに酸素を送らなきゃ」って。
酸素マスクが出てきて、本気で怖かったです。
これ、どんだけヤバイ状況なの?って。
先生に検査してもらったところ、羊水が足りなくなっていたそうです。
そこで、人工的に羊水を注射で追加してもらいました。
そんなことできるんですね。「赤ちゃんに刺さらないの?」と、ちょっと不安でしたけどね。
そこから、ピリピリと緊張した時間が過ぎていき、しばらくして赤ちゃんの心拍数が110〜120ぐらいまで戻って、ようやく一息。
ずーっとハラハラドキドキしていたので、とにかく疲れました。。
ものすごい焦燥感で、精神的にグッタリ。
心拍数が回復して良かった。。
神様仏様に一生分のお祈りをした気がします。
無痛分娩から帝王切開になるかも?
先生から「お産は進んでいるけど、今のような状態を繰り返すのであれば、緊急帝王切開に切り替えます」と言われました。
でも、もー考える気力なんてなかったです。
もー、どうにでもしてください。
全部おまかせしますから、お願いします。
子供が無事ならいいです。
幸いにも、そのあと心拍が落ちることはありませんでした。
無痛分娩でいよいよ出産
それから2時間ぐらいたって、夕方の16時ごろ。
赤ちゃんの位置が、だいぶ下がってきたのが、自分でも分かりました。
不思議なんですが、麻酔で痛くないのにお腹を突き上げられるような感覚は、シッカリ分かるんです。
お腹が破れてしまいそうな、あとちょっとで痛みを感じるんじゃないかと思うような、力強い動き。
そして、お腹を内側からグイグイ押される波の間隔が狭くなってるなーと思ったら、「お産に入ります」とのこと。
無痛分娩でいきむ
「ここからは、お母さんの力で産みますよー。頑張ってくださいね。」
そう言われて、心拍数を測る装置などが外されました。
分娩台が変形して産む体勢に。
「両脇にあるハンドルを、しっかり握ってくださいね」
という指示に従って、ハンドルを握りしめると、もーいよいよって感じです。
ハンドルがちょっと欠けてるところに、先人達の歴史を感じました。
いきみ方とか、タイミングは助産さんが教えてくれます。
助産師さんの指示通り、大きなウンチをするような感じで頑張ったよ。
「強い波に合わせて、いきんでいきまーす。」
そう言われて3回ほどいきむと・・・
「頭見えてますよー」とのこと。
あれっ?どうやらもう産まれるらしい。
会陰切開の痛み
赤ちゃんは、もう生まれる寸前です。
と、そこで会陰切開となりました。
会陰切開は、できれば避けたいなーって思ってたんですけどね。
「切りますよー」と先生に言われて、アッサリ切られちゃいました。
「チョキチョキチョキ」と音はするんですが、痛くないし切られてるような感じもしません。痛くないのは幸いでした。
やっぱ切られちゃったか。。
痛くなかったけどね。
こうして会陰切開も終わると、もうクライマックスです。
吸引分娩で無事に出産
いきんで赤ちゃんの頭が見えくると、先生が「お手伝いします」と吸引分娩の用意をしてました。
そして吸引分娩の用具を取り付けた後、もう一回いきむと、足の間から何かがズリッと出てくる感触が。
「もう産まれますよ」
その直後に・・・
「オギャー」
やっぱり、そう泣くんだ!
無事に産まれて、助産師さんに取り上げられた我が子の姿が。
へその緒は、先生がアッサリ切ってくれましたね。
その後はカンガルーケアで、仰向けになったまま赤ちゃんを抱っこ。
初めて赤ちゃんを抱っこしたときは、
本当にお腹の中にいたんだーと不思議な気持ちがしました。
カンガルーケアはすぐに終わって、赤ちゃんは検査と測定のために、外に連れて行かれました。
そうそう、このとき立ち会っていた旦那も、一緒に退出です。
産後の処置
赤ちゃんが産まれたあとは、すぐに産後の処置となりました。
まずはお腹を押して、胎盤を出すのだそうです。麻酔が効いているので、ギュウギュウお腹を押されても全く苦しくなかったです。
その後は、会陰切開したところを縫って貰いました。
ヌイヌイされているのは分かるんですが、相変わらず痛くない。
先生が黙々と針を動かしているのを、お股の間から見ているのは、とっても不思議な光景でしたね。。
その他いろいろ処置があって、だいたい20分ぐらい。
あとはLDRで、麻酔が切れるまで待機してました。
そして、特に問題がないのを確認したあと、点滴を外して車椅子に乗ってLDRから退出。
LDRには全部で11時間ほどいたことになります。
ここまでが、私の出産体験でした!
あとがき
人生で、もっとも長く感じられる一日でした。
今思い出しても、赤ちゃんの心拍数が下がったときのことは恐怖です。
出産は命がけって、赤ちゃんもですね。
とにかく母子ともに無事で良かった。
先生やスタッフさん、みんなに感謝です。
私的には、やっぱり無痛分娩にして良かったと思ってます。
自然分娩だったら、隣のLDRの人のように絶叫だったでしょうから。私には耐えられなかったかも。
それに、途中で緊迫のシーンがあったけど、あのとき激痛まであったら・・・。
陣痛が来てからの無痛分娩に対応していただいた、杉山産婦人科には本当に感謝です。
次は、この出産に立ち会った旦那が、素直な感想を書いてます。
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